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英勝寺の干支兎(神奈川県鎌倉市)

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鎌倉唯一の尼寺「英勝寺」。ここにも兎がいると聞きつけて立ち寄りました。

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鎌倉駅を源氏山のある西側に出て、さらに線路沿いに北へ向かうと、観光客も少なくなります。八坂大神社を過ぎると、やがて尼寺にはちょっと似つかわしくない堅牢そうな門(惣門)が見えてきました。

それもそのはず。この寺は徳川家ゆかりの寺なのです。

初期の江戸城を築城した太田道灌(どうかん)の子孫で、徳川家康に仕えたお梶の方(英勝院)が道灌の屋敷跡に建てた尼寺です。お梶の方が一緒に行くと戦に勝利したことから、解明して、お勝という名になったそうです。《説明掲示板より》

ただこちらの惣門は普段は閉ざされており、拝観者はもう少し先にある通用門から入ります。

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こちらの通用門は鉄門なのですが、モダン。
中央の紋は、徳川家の葵紋の真ん中に、太田家の桔梗が配されています。家紋を重ねるというのは普通はやらないと思うのですが、なんとも洒落た文様になっています。尼寺の素敵なセンスです。

中に入ると、あまり高くならないように剪定された花の咲く木々が植えられ、花畑もあります。イングリッシュガーデンのような庭造りにも見えます。

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しかし建物は威風堂々。
こちらは「山門」。屋根の反りを抑えた直線的なデザインは、この寺全体に通じたもの。周囲の蟇股には、神馬や龍、鯉が刻まれています。江戸初期である寛永20年(1643年)建立。

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徳川の葵紋が、銅板葺きの瓦に鮮やかにはめ込まれています。

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そしてこちらが「仏殿」。水戸頼房の後援により、英勝院を開基として、寛永12年(1635年)に創建されたとのこと。本尊は、阿弥陀三尊立像です。

こちらの四方の蟇股に、干支が刻まれています。

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方角的に子の方向、すなわち東面の真ん中に、兎が一柱。繊細な波に、しなやかな手足を伸ばした兎です。ちょっと子兎っぽいですね。干支の兎は右向きに跳ねることが多いのは、気のせいでしょうか。

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他の干支も一挙掲載。方向通りの位置に収まっています。猪を撮り忘れました(笑)。

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ところで、お梶の方と言えば、「影武者徳川家康」。
隆慶一郎による名作で、実は徳川家康は、関ヶ原の折に西軍よって暗殺されており、影武者である世良田次郎三郎元信が影武者を演じて、その後の時代を生き抜くという物語。
お梶の方は次郎三郎に家康の死を告げられ、やがてふたりは愛しあうという・・・。
それを漫画家・原哲夫がコミック化。お梶の方は、実に美しく聡明に描かれています。

物語はあまりに突飛ですが、お梶の方の才女っぷりが、このようなお話も創造させてしまうのでしょう。境内には、東照宮を彷彿させるような見事な唐廟があり、その奥にお梶の方の墓所もありました。

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さらにところで、山門の脇の崖には、10mほどの細いトンネルが掘られています。トンネルの奥には仏像と石塔が納められていました。「三霊社権現」と入口にありますが、祀られているのは何の神様でしょうか? 鎌倉にはまだ分かっていない歴史が多く残っているようです。

名称 東光山 英勝寺(えいしょうじ)
宗派 浄土宗
住所 神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-16-3


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